直虎が駿府へ申し開きに行き、ギリギリのところで龍雲丸達が間に合いました。
龍雲丸も直虎には恩があると思ったんでしょうね。
しかし直虎は何度、命拾いしたんでしょう。。。
さてこの先、井伊家はどうなっていくのでしょうか。
目次
第26話『誰がために城はある』あらすじ(ネタバレ)!
直虎の決断と行動は、今川の認めるところとなった。
控えの間に現れた関口が言った。
『材木は、そのまま駿府に留め置くがよいとの仰せだ。』
『あの、では、申し開きは・・・』
『お聞き届けくださったという事になろう。』
『あ、ありがたき幸せに存じまする!』
今川館の前には材木が積み上げられ、すぐそばで六左衛門と方久が待っていた。
『直虎様、ご無事でしたか!ご首尾は?』
『ああ、おとがめはなしという事じゃ。』
『ご無事でようございましたな。』
その声は背後で聞こえた。
はっと振り向くと、材木を運んでいる龍雲丸の笑顔が見えた。
胸の高鳴りを抑えつつ、直虎も笑って返した。
『おかげで助かった。礼を言うぞ、頭。』
同じ龍雲丸の、怒声が井伊の居館に響いたのは、それから数日後の事だった。
『とっとと、あの尼小僧出しやがれ!』
直虎は、急いで部屋を出て声の方へ向かった。
『何用じゃ、頭。さようにいきりたち、何が・・・・・』
『これが井伊のやり方か?!恩を仇で返すのが井伊のやり方かっつってんだよ!井伊の材木で、気賀に城を造るって話じゃねえか!』
『・・・・さような話があるのか?』
『しらばっくれんじゃねぇ!』
そこに来た政次が、冷静な口調で言った。
『その件、まこと井伊はあずかり知らぬ事だ。』
今川家では、築城の話が進んでおり、そこにたまたま井伊の材木が転がり込んだのだと政次は話した。
しかし、龍雲丸の怒りは収まらない。
『じゃあ、さっさと材木を買い戻せ!あの木、切ってやったのは誰だ。三河から取り戻してやったのは誰だよ!』
『その度に、銭なら払っておるはずだ。』
そう言われ、龍雲丸は鋭い目を、今度は直虎に振り向けた。
『てめえも同じ考えか。』
『・・・・今川のする事に、異を立てる力など井伊にはない。』
『なんだよ、そりゃあ。・・・・何が世を変えるだ。てめえら己を守る事ばっかじゃねえか。』
足音荒く、龍雲丸はその場を去った。
その背を見送り直虎は政次に聞いた。
『城が出来れば、どこかの国衆が入るのか。』
『同じ浜名の湖畔を治める、大沢殿あたりが入る事になろうとの話でした。』
大沢元胤(おおさわ もとたね)。
浜名湖東岸の堀江城を拠点とする、有力かつ忠実な、今川配下の国衆である。
直虎の気がかりは、龍雲丸達の事だった。
『気賀が大沢殿の支配となれば、港を使うのも面倒な事になろうし、龍雲党には、すねに傷持つ者もあろう。住めぬ様になる者も・・・。』
『あの者達の因果にございましょう。』
『しかし、これではせっかく出来た仲間を失う事にも・・・・』
『召し抱えるのを拒んだ者達です。』
『しかし、何か力になってやる事は・・・・』
『お前は、一体どこの当主なのだ!』
たまりかねた様子で、政次が声を荒げた。
『最後にあの者達が助けてくれたのは確かかもしれぬ。しかしそれは、奥山も中野も方久も皆駆けずり回った上の事。その首は、そうやってやっと繋がっておるのだ。』
対立
さらに数日後、今度は大沢の使者が来た。
材木が焼かれてしまい、もっと必要になったという。
『城の普請に不服な者がおる様でしてな。』
龍雲党の仕業だと直虎は直感した。
『あまり手荒な事はしたくなかったのですが、もはや槍や刀に訴えるまでにございます。』
使者が辞去すると、すぐ直虎は館を出た。
気賀の町で出くわしたのは、町人同士が喧嘩し、石を投げ合うという尋常でない光景だった。
中村屋に急ぎ、直虎はその理由について聞いた。
『頭達が、普請の邪魔だてを始めたところ、それに加瀬する者達が相次いだのでございます。』
それと逆に、これは儲けどころと大沢に媚びを売る者達も現れた。
両者は対立し、町の者同士での仲たがいが始まった。
『町衆達は、どう考えておるのじゃ。』
『初めは皆、城なぞ築かせぬという勢いであったのですが、大沢様の御用を務める者がで始め、こちらも二つに割れてしまいました。』
中村屋自身は、どちらも良く無いといさめたところ、両方からつまはじきにされているという。
直虎は大沢派と反対派、双方を代表する商人に同じ内容の文を届けさせた。
材木を都合するかどうかは、そちらの出方次第というものだ。
城の材木の話とあれば、捨て置けぬはず。
その読みは的中し、四人の商人、そして龍雲丸が中村屋に姿を見せた。
『井伊様が材木を都合されるかどうか決め兼ねておられるというお話でしたが。』
『騙して悪いが、さような話ではない。』
大沢側が武力を用いて、この騒ぎを鎮めようとしている事を直虎は明かした。
『さすれば、刃向かう者達の処罰や追放も行われよう。そろそろ矛を収める事を考えた方が得策だとわれは思うが。』
大沢派と反対派、双方二人ずつの商人が口汚く言い争いを始めた。
それが収まるのを待ち、直虎は反対派の商人に聞いた。
『武家が入る事の何がさように嫌なのじゃ?』
『そもそもわれらは銭を納め、町の仕切りを買い取っておった。これでは何の為に銭を納めてきたのか分からぬ!』
『お代官が入れば、船荷や人も厳しくあらためられましょう。商いがやりにくうて仕方ございませぬ。』
『ほぉ。・・・・では、城を築く事だけは、のんでも良いのではないか?』
困る事は城がある事ではなく、武家の目が入り、商いが不自由になる点である。
であれば築城と引き換えに、商いを縛らぬ様、大沢に願い出ればよい。
それが、直虎の考えだった。
『大沢殿も、気賀が儲からぬ様になるのはありがたい事ではなかろう。話し合う余地は多分にあると思うぞ。』
双方ともに、納得した顔になる。
和んだ空気が流れたところで、中村屋が口を開いた。
『では、城は築く事にし、あとは談判という事でよいかの。』
『よくねぇでしょう。城なんかまっぴら御免だ。』
不意に言い出したのは、龍雲丸である。
『そっちがそういう了見なら、暴れやしませんよ。こんなとこ出ていくだけでさぁ。』
さっと席を立つ龍雲丸を、直虎は追った。
『待て、頭。もう少し話をせぬか。そなたは出て行きたくはないはずじゃ!』
『んなこたねぇですよ。』
『では、何ゆえ井伊まで怒鳴り込んできた。危ない目を承知で火付けまでした?』
黙り込む龍雲丸を、様々に言葉を重ねて直虎はなんとか説得しようとした。
何を言っても答えなかった龍雲丸が、にわかに口を開いた。
『俺の親は、城を守るって死んだんでさぁ。もう負けは見えてんのに・・・。』
龍雲丸が武家の出らしいという事は、手下からなんとなく聞いていた。
だが、本人の口から過去について語られるのは初めてだった。
『城ってなぁ、人を守る為にあるもんじゃねえですか。それを守る為に死ぬなんて、どう考えたっておかしい。そんなもんは要らねえんだ。』
それは全く違うぞ。と、直虎は言った。
『田畑や野で狩られる者もおる。城に逃げ込み命拾いした者もあろう。城さえなければ助かるという話ではあるまい。』
唇を噛む龍雲丸に、直虎は畳み掛けた。
『城を的に敵が攻めてくるか否かも、不幸にも的となった時、城を守りきれるか否かも、城主の采配しだい。城があるのが悪いとは言い切れまい。』
返事は思いがけない角度から飛んできた。
『じゃあ、あんたがここの城主をやんのか?やったところで、能書きの通り出来るのか?』
『それは・・・』
『出来もしねえ事、言ってんじゃねえわ。』
くるりと背を向け、龍雲丸は歩み去った。
諦めるか否か
井伊の館に戻った直虎は、六左衛門に問われるまま、龍雲丸との経緯を語って聞かせた。
『では龍雲丸は、気賀からいなくなるのでございますか?うまくやっておる様でしたのに。』
『・・・・これ以上、関わりようも無いわ。』
『もっと関わるという手はございませぬかね。』
方久が言い、当惑する直虎に向かって続けた。
『この揉め事に関わる事で、例えば、気賀に大沢様の代わりに井伊が入るという様に持っていく事は出来ませぬかね。』
直虎は眉を上げた。
この男、一体何を・・・・。
『井伊にとっても材木や綿、米の商いもやりやすうなりますし、港を押さえられれば、新たな儲けも望めましょうし。』
真っ当な考えだった。
いや、しかし・・・・
『気賀が望んだところで、駿府がさような事を認めるはずがあるまい。』
『もし、駿府が認めるのならば、殿は気賀の城主をお受けになりますか?』
方久が真顔で言う。
直虎は言葉を失っていた。
【おんな城主直虎】第27話『気賀を我が手に』あらすじと感想!
第26話『誰がために城はある』放送終了後の感想!
いやいや、今回もパクリ・・
・・・・と、失礼。^^;
ま・・・ちょっとある映画と似たタイトルでしたねー。
『誰がために城はある』かぁ・・・『誰が為に鐘は鳴る』に似てる気もするけど、気のせいかな~。^^;
先週、龍雲丸達の活躍で直虎は駿府での申し開きに成功!
あ、ちなみに直之が駿府に行く時の服装って、なんか可愛いわぁ。。。
くぅーん……くぅーん……
中野直之ぃぃ~……控えながら悲しそう。殿のために関口どのに怒ってくれて嬉しかったよ#おんな城主直虎 pic.twitter.com/QPyjMIFc7f
— カンス゚ケ (@55mikazuki) 2017年6月25日
ほんで、めでたしめでたしやってんけどなー・・・
龍雲丸、激ギレやん。。。^^;
『これが井伊のやり方かぁ~!!』って・・・
おかずクラブのゆいPやん。。。
で、今回の政次登場!
『お前は一体どこの当主なのだ!』
・・・と、こちらは語尾が、バカボンのパパ的になったけど、でもカッコ良かったわ~♡
直虎を見つめる政次、不憫で切なくも愛くるしい表情、本日の高橋一生さんです。ご査収ください。 #おんな城主直虎 pic.twitter.com/YG2NgY375K
— 竹元勇子 (@yutakemoto) 2017年7月2日
まぁ、当主という立場の直虎を叱ったんやろうけど、でも直虎が龍雲丸に関わり過ぎる事に対してのヤキモチ的な部分もあったんかなぁってのも思ったりする。。。
でもさー、龍雲丸は『己の事しか考えてねーだろが』的に直虎に言うとったけど、今までに直虎は、龍雲丸達や農民達を助けた事もあったやん。
んで、今川に楯突く事は、かなりリスクだって事も解ってるはず・・・
てか、例え今川に井伊が楯突いたとしても、それが通る可能性のが低いやんと思えへんのかしら・・・かしらは。(シャレ?^^;)
そう思うと、己の事しか考えて無いというのは、龍雲丸自体にも言える事なんじゃないかな・・・(-.-)
まぁ、今も昔もそうやけどそういう時って、派閥というか、2手に分かれてしまって(寝返る者も出てくる)ややこしくなるってもんよね。
やる気をなくしたサッカー部のヤンキー部員を、女子マネが頑張って説得してるの図 #おんな城主直虎 #直虎 pic.twitter.com/hXjThzVcNL
— おすかる♡政次Xデーへ耐性強化ちう♡ (@osukru_andore) 2017年7月2日
気賀での話し合いは、直虎がうまくいく様に仕向けたけど、龍雲丸だけは城にこだわってた。。。
でも思ったけど、自分の両親が城によって命を無くしたってのも、なんか考え方が変やな。って・・・
直虎の言う通りやし、城ってものは、その人その人にとって違うと思う。
城によって助けられた人もおったはずやし。。。
己の事しか考えてないのは、龍雲丸も同じじゃん。と思ってしまいました。。。^^;
そんな中、方久って意外にひらめきがすごいね。
そりゃ金持ちにもなるわな。
さて、次回は城主になるかどうかの話やね。
龍雲丸と直虎は仲直りなるのか!乞うご期待!