前回は政次の知恵を借り、木綿作りの為の人手集めに成功した直虎でしたが、政次の助言には心底喜べない感じでしたね。
まだまだ、政次に対しての不信感がある様です。
でも、家臣の直之も直虎のペースにハマっている様で、直虎の敵もだんだんと減っている様です。
さて、この先も直虎と政次の攻め合いに変化はあるんでしょうか・・・?
目次
第17話『消された種子島』あらすじ(ネタバレ)!
ある日、直虎に見せたいものがあると言って、直之と方久が館に大きな木箱を持ち込んできた。
木箱の中には、長い筒状のものが収まっていた。
『なんじゃ、これは。』
『種子島にございます。』
それは、天文十二年、種子島に漂着したポルトガルの商人によって伝えられたとされる鉄砲だ。
『種・・・子島・・・?。何をするものなのじゃ。』
『使うところをご覧頂いた方が早うございますな。』
直之はそう言い、場所については、龍潭寺がよかろう。と直虎達を連れ立って寺にやって来た。
そこには、昊天と傑山、武家の弟子達もいた。
なつの息子・亥之助や、直之の弟・直久、虎松の姿もあった。
寺の裏手で、直之が見本を見せながら、種子島の使い方を説明する。
そして、直之が引き金を引いた瞬間、大きな爆発音が鳴り響き、直虎は仰天した。
遠くに立ててあった的が撃ち抜かれ、地面に落ちている。
『こ、これはなんじゃ。妖術か?!』
驚く直虎に直之が説明する。
『敵に近づくこと無く、敵をしとめる事が出来る。これが、種子島でございます。』
そして、更に声を大にして直之が続ける。
『今の井伊には戦の采配を任せられる者がほとんどおらず、武術の心得のある者も少のうございます。
これならば、百姓でも分けなく使う事が出来ます。井伊には、うってつけの戦道具ではございませんでしょうか!』
『ならぬ!ならぬ、ならぬ、さような!』
種子島は、一丁が十貫もするというのである。借金は増える一方だ。
『しかし、今のままではいざ戦となればあっという間にやられてしまいますぞ。それこそ、虎松様のお命も取られてしまうかもしれませぬ。』
『しかし・・・一丁十貫もするのであろう・・・』
『何事も先立つものは銭にございますよ。』
と、方久も直之の意見には反対の様だ。
そして、考え込んでいた直虎がポツリと言った。
『これを井平で作る事は出来ぬのか?』
直虎のこの言葉によって井平行きが決まった。
鉄砲作り
数日後、直虎と方久、直之は井伊谷の北方にある小さな集落を訪れた。
井伊家の刀剣は、全てこの村でつくられている。
直虎は興味津々だった。
三人は、五平という刀工の火事場を訪れた。
『これと同じものを、でございますか。』
五平は、渡された種子島を眺めて言った。
『そうじゃ。かようなもの、そんなたやすく出来まいな。』
『いえ、いくつか検討はつきますが、かようなからくりは、細かな兼ね合いが肝です。そこがうまく出来るか否か・・・』
『皆、そこが難しいと諦めるそうですよ。無理をお願いしても・・・』
と方久が口を出した。
しかし五平から直虎の口癖が飛び出し、三人共、目を丸くする。
『まぁ、やってみなければ解りませぬな。』
『して、いつごろ出来る?』
直虎が聞いた。
だが、五平にも見当がつかないという。
がっかりしながら鍛冶場を出る直虎に、直之が慰める様に言った。
『まぁ、待つよりほかございますまいな。』
帰り際、直之が聞いた。
『この事、六左殿には?』
『六左は但馬に攻められると、すぐに口を割ってしまうし、出来るまでは知らせんでよいのではないか。』
その夜、駿府から戻ってきた政次の部屋を亥之助が訪ねてきた。
『変わったものをみつけたのですが、伯父上ならお分かりになるかと。』
亥之助が手のひらに載せているのは、小さな鉛の玉である。
はて、これは・・・・
しばし見つめていた政次は、ハッとなった。
『いやぁ、皆目分からぬ。』
『伯父上でも分からぬものがあるのですかぁ。』
亥之助が退出すると、政次は鉛の玉を見つめた。
『種子島が、何故・・・・。』
翌日、政次が井伊の館にやって来た。
直虎は、複雑な心境で政次と対面した。
『なつより聞きました。無事、百姓も来る様になったそうで、ようございました。』
『うむ・・・・まぁ、その、おかげさまでの。』
そして、しれっとして、直虎は政次に尋ねた。
『駿府は変わりなかったか?』
『特には・・・。殿にはお励みになるように、と。』
そう言って、政次は帰って行った。
泣き虫虎松
ある日、昊天が困り果てたような顔をして報告に来た。
『虎松が寺に来ぬ様になった?』
理由を聞くと、昊天はこう言った。
『以前、直虎様が虎松を相手に、手加減している亥之助や直久らに、手加減せぬようにとお命じになったでしょう。
それ依頼、皆、虎松様に手加減せぬようになってしまい、虎松様は、何をやっても皆に全くかなわぬようになり、果てには来なくなってしまったという訳にございます。』
それを聞いた直虎は、六左衛門を連れて、新野の屋敷を訪れた。
『虎松、虎松!どこにおる!出てこぬか!』
その声を聞きつけて、しのがやってきた。
『もし!おやめくださいませ!』
そして直虎が襖を開けると、そこに虎松がいた。
そこでは、あやめと桜に刺繍を習っているではないか。
手習いに来ず、女子のように刺繍とは・・・・・。
『虎松!そなたの後見の直虎じゃ。話をしようと言うておるのじゃ。』
虎松は、うんともうんとも言わず、あやめの後ろに隠れたまま、身を硬くしている。
そして直虎は、力まかせに虎松の腕を引っ張ったとたん、虎松がギャーと大声で泣き出した。
『もうよろしいですか?』
冷ややかな、しのの声にも直虎は気付かない。
『びいびい泣くのではない!みっともない!そなたは井伊の跡継ぎ。その者が、かような姿でなんとする!』
『ならば、跡継ぎにしていただかずとも結構にございます!』
しのがすごい形相でにらんでいる。
『しの殿、そのような事を言うておるのでは・・・』
そうして虎松を連れ、しのは部屋を出ていこうとする。
『悔しくないのか!虎松!』
直虎が叫んだ。
しかし、そんな直虎を突っぱねる様に、襖がぴしゃりと閉められた。
直虎は、頭を冷やす為に龍潭寺の井戸へ向かった。
すると、誰かが井戸端にいて頭から水をかぶっている。
そこには、いつぞや水場で水浴びをしていた男である。
『おぬし、まだ井伊の領内におったのか。』
『おおっ!あんときの尼小僧様!』
愛想はいいが、なんだかつかみどころの無い男である。
『旅をしておるのではなかったのか。』
『へへ、実はお宝を探しておりやして。聞いた事はございやせんか。』
聞けば、南朝のさる皇子が隠し持っていた財宝を、この辺りに埋めたという話があるという。
そんな話にも乗らず、直虎は目下の悩みについて憂鬱なため息をついた。
すると、男は水場で直虎と交わした会話を思い出した。
『人手、どうなりました?』
『おかげさまでの。でも、今は手習いをしたくないと言う子供に往生しておる。何もかも勝てぬので、嫌になってしまったらしい。』
『とにかく、一度何かで勝たせてやりゃ良いのではないですかね。そうすりゃ勝つ事の楽しさも覚えるし、やりゃ出来るとも思うでしょうし。』
『そ・・・・それじゃ!またもや恩に着るぞ!旅の者!お宝見つかるとよいの!』
そう言い、直虎は走り去った。
強くなりたい!
その頃虎松は、自分の部屋にこもっていた。
その時、庭に面した戸に何かがコツンと当たる音がした。
『虎松。われじゃ、直虎じゃ。入るぞ。』
直虎は差し向かいに座ると、直親の事を語り出した。
小さい頃は体も弱く、笛しか取り柄が無いと言っていた直親が、知恵もある肝の据わった頼もしい男になった事を話した。
すると虎松が言った。
『本当は、誰より強くないといけないのに・・・出来ないといけないのに・・・』
虎松の本心を聞いた直虎の顔がほころんだ。
すると突然、武装した新野家の家人が部屋に入り込んだ。
『賊が!覚悟せよ!』
『われじゃ!直虎じゃ!』
『な、直虎様?!』
しのが部屋に飛び込んで来た。
『虎松!何を言われたのですか!大事ないですか。』
しかし虎松は、いつもと違って毅然と顔を上げて言った。
『母上。虎松は、勝ちたいです!勝って、父上の様になりたいです。』
そして直虎も、しのに言った。
『数日でよい。虎松をわれに鍛えさせて欲しい。』
『・・・・・分かりました。なれど、必ず、虎松を勝たせる事。負ければ私の言う通りにして頂きます。』
『分かった!よし、虎松!今日から特訓じゃ。亥之助を返り討ちにしてやろうではないか!』
『はい!』
虎松もやる気を出した様だった。
碁の特訓の間、虎松は直虎に勝てない時、かんしゃくを起こして基盤をひっくり返した事もあった。
しかし、直虎が辛抱強く待っていると、嗚咽を漏らしながらも、碁石を拾って元に戻し、決して途中で投げ出す事はしなかった。
そうして再び、虎松と亥之助が相まみえる日がやってきた。
皆が見守る中、虎松と亥之助の一戦が始まった。
政次にアドバイスを受けた亥之助と、なかなかの接戦だ。
しかし、対戦は最終局面を迎え、亥之助の黒い碁石が先に五つ並んだ。
『勝ったぁ!』
亥之助が大喜びで腕を突き上げる。
すると、虎松は涙目で亥之助を睨みつけながら『もう一回。』と言った。
その姿を見た南渓は、昔、直虎が蹴鞠で龍王丸に勝利した『勝つまで止めない』作戦だと気づいた。
『もう一回じゃあ!』
そう言いながら、虎松は怒涛の勢いで準備を始めた。
その姿を見ながら直虎は満足げにうなずいた。
そして、しのが昊天の元へ歩いて行った。
『昊天様。再びお受け入れくださり、かたじけのう存じます。このうえは虎松が立派に直親様の跡を継げる様、鍛えてやってくださいませ。』
これで一件落着と思いきや、直之が血相を変えて境内に駆け込んで来た。
『直虎様、急ぎお戻りください!』
急いで館に戻ると、そこには方久、六左衛門、鍛冶屋の五平が意気消沈していた。
『盗まれたのでございます。』
聞けば、種子島も作っていたものも、今朝方から見当たらないという。
それを聞いた直虎は
『井平へ向かうぞ!行けば何か解るかもしれぬ。』
そう言って立ち上がった。
その時・・・・
『お探しものは、こちらにございますか?』
振り向くと、政次が木箱を二つ、家人に持たせて立っていた。
中には、方久の持ってきた種子島と、五平の手による完成間近の鉄砲が入っていた。
『何故、これがそなたの元にある!盗んだのか?』
『・・・・・・かようなものを作らせておるなど、目付として黙って見過ごす訳にはいきませぬからな。謀反を企んでおったのではございませぬか?』
『われは、謀反など企んではおらぬ!もし戦となればこれを持って今川の兵として戦うつもりじゃ。』
『果たして、信じて頂けるかどうか・・・・・。謀反を企んだ者は皆、そう申しますからな。』
直之がカッとなって、刀に手をかける。
それを、直虎が沈める。
しかし、政次は眉一つ動かさず言った。
『直虎様、助けて欲しければ、みずから後見を降りられよ。それが井伊の為。そして御身の為だ。』
ピンと張り詰めた空気の中、直虎と政次は真っ向から睨み合った。
第17話『消された種子島』放送終了後の感想!
先週の綿に引き続き、今回登場したのは鉄砲!
この時代は種子島って、呼ばれてたんですね。
直之が種子島を打った時の音に直虎はびっくりしてたけど、こちとら直之の上手さに、びっくりしたっちゅ~ねん。
的のすぐ側に当たってたし。。。
直之だって、まだ使い慣れてるはず無いのに、なんであんなに腕いいねん・・・と。
しかし、種子島は政次にバレてしまってましたね。
その種子島の弾を見ただけで、政次は『はっ!』とひらめいてたから、さすがやな。って感じ。
井伊の館に出向いた政次は、六左衛門の顔をじっと見てたからね。
六左衛門、優しくていい人やねんけどな~。
隠されへんっちゅ~のが、致命的というか・・・
政次も、まず真っ先に六左衛門の表情を見る!的な・・・。
それと、今回活躍したというか印象的だったのが、『虎松』。
ちょっと、ちょっと~!
って思いましたね~。
だって、寺田心君って小学校3年生でしょ~?!
なんて、5歳児役が上手いの~!って、びっくりやったわ。
5歳って、幼稚園の年中やで。
身長も去ることながら、顔つきも5歳児にしか見えへんっちゅ~のが、幼すぎるのか?演技でそう見えるのか・・・?
まぁ、演技はやっぱ素晴らしいなぁと思いました。
鼻水をたらしながら泣く姿も、本当に悔しい感情を表してたし・・・
・・・・・と、ここで登場するのが。。。
しのめ・・・!
今回は、久々に出たね。
直虎に直接、いやみとか文句言うたりするのが。
なんちゅうか・・・・
あの、涙ぐんだ目で睨みながら文句言ったりするのが・・・ムカつくわ~!
でも、よく考えたら(よく考えんでも)直虎って、殿でしょ?
一応、領主様やのに、
『さように虎松が、ご不満ならご自分で腹を痛めてお産みになっては、いかかですかっ!あつかましい・・・人の子に文句ばかりつけて。』
て・・・・
直虎がナメられてるん?
はたまた、しのがめちゃめちゃ気ぃ強いだけ?
許されるねんや。そんな口聞いて・・・って思うけど。
てか、前からか。。。
でも、しのは直親がいないのに、直虎にまだ嫉妬の感情が続いてるんや・・・・と思うと、ホンマしつこいわ。と思ってしまうけど。
なんであんなに嫉妬し続けるのか?
と考えると、直虎が自分に対して嫉妬もなく、何も嫌味など言われた事もないし、自分に対して無関心の様に感じるから、逆に直虎への嫉妬が強くなっていくのかなぁとも思ったり。。。
他に、いろんなマイナスの感情をぶつける対象物が無いからなのかも。。。
可哀想なのは、実は、しのなのかも・・・・
・・・・と、しのをかばってしまった。。。
しのめ・・・!(^_^;)
最後は、政次が意地悪な言い方をしながら、直虎に食って掛かる状態で終わりました。
直之も、なかなかの短気者で、思わず刀に手がかかってたからびっくり。
いや~、この状況!
これは、来週が楽しみやわっ!
あ、あと龍雲丸役の柳楽優弥さん!
あんな雰囲気の役もピッタリやなぁって思いました。
どんな役なのか、今は謎みたいな感じですけどね。
でも、悪い役ではなさそう。
しかし、柳楽優弥さんって昔のイメージと、だいぶ変わったなぁ。。。
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