前回は、今川に申し開きに行かなければならない状態となりましたね。
それも、行く途中に襲われるなんて・・・
しかし結局、直虎は寿桂尼の前で申し開きする事が出来、更に村人達のおかげで虎松の後見もゲットしました。
政次の本音も、心底から今川寄りになった訳では無さそうです。
さて、これからどういった展開になるのか・・・?
各話のあらすじ(ネタバレ)については、こちらからどうぞ! ↓
2017年大河ドラマ【おんな城主直虎】あらすじ(ネタバレ)感想!
目次
第16話『綿毛の案』あらすじ(ネタバレ)!
瀬戸村の屋敷を訪れた直虎を、方久は感極まった面持ちで迎えた。
『よく、よく無事でお戻りに』
『銭の力は借りられなかったが、なんとか戻ってこられたぞ』
直虎は、ちくりと嫌味を言うが、方久は少しも悪びれず、大きくうなずいた。
『信じておりましたとも!その証によろしきお話もご用意しておりましたので。』
『よろしき話?』
何やら布と、雲の様にふわふわした丸いものが置かれている。
『なんじゃ、この布は?』
『木綿でございます。』
『木綿・・・』初めて聞く名だ。
『木綿は丈夫で柔らかく、冬場の暖かさにも優れております。いずれ、麻に取って変わるでしょう。そして、飛ぶ様に売れる事になりましょう。』
そうして、今度はふわふわした丸いものを手に取る。
『元となる、この綿の実を井伊で作ってみてはいかがかと。』
実には、綿の玉が数個詰まっていて、この綿の玉に種が入っているという。
『方久・・・そなたは、まこと素晴らしいの。』
『早速、甚兵衛に育てさせましょう。』
方久が勢い込んで言った。
『試す位なら出来ましょうが・・・』
甚兵衛は 小さな黒い種を見ながら困惑しながら言った。
『なんじゃ、申してみよ。』
直虎が、先をうながす。
『売る程育てるにやぁ、人が足らんかと。』
人手が足らない・・・
盲点を突かれた直虎達は、仕方なくいったん引き揚げる事にした。
『戦では、足りぬ場合は借りてまいりますが・・・』
ふと直之が漏らした言葉に、直虎は目を丸くした。
『借りる?人をか?』
『ええ。他家に頼んだり。』
『では、借りてくればよいのか!』
直虎の顔がパっと明るくなった。
『百姓が有り余って往生しておるところもあるかもしれぬ!』
そう言う直虎に、直之は簡単にはいかないと、言った。
そんな言い合いをしながら、2人は六左衛門の部屋に入った。
何事かという顔の六左衛門に、直之がため息交じりに説明する。
そうして、直虎が六左衛門に話した。
『鈴木の家は、直親殿の母上の生家でもあるし、鈴木殿の妻は奥山の出。井伊とは親戚じゃし、鈴木の家に足りぬ百姓を借りる事は出来ぬかと思うてな。』
『はぁ・・・』
と言う六左衛門に直虎は
『という事でな、明日発つぞ六左。』
『え?それがしが行くのでございますか?』
『鈴木の家と一番親しいのは、そなたではないか。善は急げじゃ!』
百姓を借りる
翌日、2人は鈴木重時の元を訪れた。
『お知らせくだされば、こちらより出向きますものを。お運び頂き、かたじけのう存じます。』
『滅相もない。こちらからの頼み事、みずから来るのが筋というもの。』
そう言う直虎に対し、鈴木は明らかに戸惑っている。
『頼み事・・・にございますか?』
『実は、百姓を少しばかり借り受けたいのじゃ。』
『どこかで戦でも。』
『いや、さような事ではなくての。土地を耕す百姓が足らぬゆえ、少しばかり融通していただけぬかというご相談じゃ。』
鈴木の表情を見る限り、返事は芳しくなさそうだ。
直虎は、好条件を述べたが、結局、鈴木は丁寧な口調ながらも断ってきた。
『申し訳ございませぬ。まこと百姓を貸せる様なゆとりはないのでございます。何とぞ、ご容赦くださいませ。』
深々と頭を下げられては、強要する事も出来ない。
鈴木から、『夕餉を。』と出された料理を食べながら、直虎が六左衛門に言った。
『まことなのかのぅ?・・・人がおらぬというのは・・・』
『但馬様からお願いして頂くという手はございませぬか?』
六左衛門が遠慮がちに話す。
『あやつの手は借りたくない!』
直虎は、言われるまでもなく分かってはいるが、むかっ腹が立つのだ。
六左衛門は、慌てて汁をすすった。
『まぁ、目付は3人おる。別の考えの者もおろう。』
と、直虎が言った。
『え?他家にもお願いにあがるのでございますか?』
『当たり前じゃ。空手で帰るわけにはいかぬであろう!』
政次に負けてなるものか。と、見当違いの闘志を燃やす直虎であった。
その頃政次は、しのを訪ね、例の文を返上していた。
『聞いております。そなたの不手際のせいで、これから井伊は、あのおなごのやりたい放題ということですね。』
と、しのが言った。
『今は、待つ時かと。あの脇の甘いおなごの事。必ずやボロを出します。』
『その脇の甘いおなごにしてやられたのであろう?!』
『仰せの通りでございますが、あまりあちらこちらに噛みつかれますと、頼りを失いますぞ。』
政次がくぎを刺すと、しのはぐっと詰まり、悔しそうに唇を噛んだ。
屋敷に戻った政次が自室に入ると、襖の向こうから声がした。
『義兄様。出来ますれば、亥之助を父親の育った家でと思い、新野のお屋敷を下がらせて頂きました。』
『しかし、ここに戻ると風当たりもきつかろう。』
『さような事、元よりではございませぬか。』
井伊家中の橋渡しをするというのが、己の役目となつは思っている。
『これよりは、更にきつくなるかもしれぬ。』
そう言う政次に、なつは言った。
『では、お役目も励みがいがあるというものでございますね。』
なつは、にっこり笑うと一礼してサッと下がっていった。
似ておらぬ姉妹じゃの。と、政次は胸の中で思わずつぶやいた。
人を買う?
翌日、政次は井伊の館にやってきた。
そして、直虎が物見遊で留守だと六左衛門から聞き、何か始めたのであろうと勘ぐった。
そして政次は、蜂前神社の禰宜を訪ねた。
そこで禰宜から、方久の案によって、井伊で綿を作ろうとしている事を聞いた。
しかし人手不足で、百姓を借りに出かけている事も政次は知った。
『貸してくれぬかもしれぬと考えるところが、あのおなごの怖いところだ。』
夕刻、近藤と菅沼にも断られた直虎は、浮かない顔で戻ってきた。
『百姓というのは、領主にとって、大事な飯の種。それを貸してくれと言って、くれる者はおらぬではないですか?』
直之が言った。
それでも、諦めようとしない直虎に、六左衛門が言った。
『やはり、但馬殿に相談してはいかがでしょう。』
但馬にとっても、井伊が豊かになってから、乗っ取る事を考えるかもしれぬ。だから、井伊が豊かになる事には力を貸すかもしれない・・・といった事を、六左衛門と直之が話している。
しかし、直虎は
『嫌じゃ。』と、ぶすりとして言った。
やれやれという様に、直之が言った。
『では、どうなさるのですか?』
『別の策を考える。』
とはいえ、何の策も思い浮かばない。
そこへ方久から、『綿の種を植えた瀬戸村の畑を見に来て欲しい』という書状が届いた。
翌日、瀬戸村にやってきた直虎に甚兵衛が言う。
『世話はしておるんですが・・・はー、全く芽が出んのです。』
土が合わないのでは?という角太郎に直虎は
『他の村にも頼んで回る。他の村なら根付くかもしれぬゆえの!』と言った。
『まことに回られるので?』
直之は、半ばうんざりしながら言った。
『よその村では余っておる人手があるかもしれぬ。それも頼んで回りたいし、一度に片付くかもしれぬではないか!』
そうして2人は井伊谷中の村を回ったが、直之の予想通り、どこの村も人手が余っている事は無かった。
そして休憩を取ろうと、座る場所を考えていると、直虎がふいに歩き出した。
『あ、どこへ?』
『すぐそこまでじゃ。水をくんでくる。そなたは休んでおれ。』
直虎は、そう言うと水の音が聞こえる方向へ歩いて行った。
直虎が音を頼りに水場へやって来ると、ふんどし一丁になって水浴びをしている若い男がいた。
『少し水をくむだけなので、先によいかの。』
『・・・・おいらがおくみ致しましょう。』
『そなたは、どこの村の者じゃ。』
『おいらは、ここの者ではございません。少し旅を。』
『どこかに百姓が余っておる村は無かったか?ちと人手が欲しゅうて探しておるのじゃ。』
『人など買やぁいいじゃねぇですか。』
『か、買う事など出来るのか?人を?』
『たまに売っておったりしますよ。』
『人を買う・・・良い事を聞いた!恩に着るぞ、旅の者!』
そう言って直虎は、礼を言い、駆け出して行った。
『変わった尼様じゃのう・・・』
男は、ポツリとつぶやいた。
政次の手助け
そうして直虎は、直之を連れて急いで瀬戸村に戻った。
すると、畑には小さな綿の芽が顔を出していた。
綿は寒さに弱いらしい。まだ夜が冷え込む時期は、種まきには早かったのだ。
村人達と方久は、顔を見合わせて喜んでいる。
そこへ直虎が言った。
『ありがとう!後は人を手配するのは、われの役目ゆえ、ここからは、われの気張りどころじゃ!』
その夜、方久の屋敷で、さっそく人を買う相談をした。
どうやら人の売り買いが出やすいのは、戦場の様だ。
相談する中、戦場に行こうとする直虎を直之は、かなりの迫力で止めた。
そして、方久が言った。
『では、まず私の茶屋へ行ってみますか。』
街道沿いにある方久の茶屋には商人や職人、武者、旅の者、僧侶など様々な者達が入れ代わり立ち代わり訪れていた。
そこに美濃の方で戦がある話をしている僧侶と武者がいた。
直虎は、その者達に話を聞こうとするが、直之に止められる。
するとそこに、六左衛門から直虎の居場所を聞き出した政次が立っていた。
『噂を流されてはいかがか。』
そう言う政次に、直虎はプイっと顔を背けたが、方久だけは興味をそそられた様だ。
『噂を流すとは・・・?』
『この話が領主にとってうまみが無いと人を貸してくれぬ。だが、この話は困っておる百姓にとっては大きな旨味がある。かようによい話はそうそうない。』
『要は、この話が百姓の耳に届けば、井伊に逃げてくる者も出てくるのではないかと私なら思うが。』
そう言うと政次は、直虎の背中をちらりと見て、去っていった。
『はぁ、噂を流すのでございますか、拾うのではなく・・・』
『兵法でござる。間者を使い、わざと嘘や噂をながすのでござる。それによって、的を欺き惑わせたり、罠にかけ捕らえたりする手があるのだ。』
方久は、目からウロコが落ちた様な顔をしている。
直虎は、政次の知恵など借りるものか!と思っていたが、直之と方久が直虎にも興味が出る様な会話をし始めた。
それを聞いていた直虎は、やっと乗り気になった。
直虎は茶屋の外へ出て、噂を運んでくれそうな人々が道を行き交っているのを確認した。
『お侍様、何か面白い話はありませぬか?』
そう言いながら直虎は歩き出した。
『聞いた話だが、井伊では土地がもらえるらしいぞ!』
直之が大声で答える。
そうして3人は日が暮れるまで、延々と猿芝居を続けたのだった。
翌朝、直虎が目を覚ました頃、庭先に人が集まっていた。
そこには、見慣れない百姓一家や貧しい身なりの男などがいた。
『噂を聞きつけ、井伊にやって来てくれた者達です。やりましたな!』
直之が嬉しそうに駆け寄って来る。
後は、六左衛門と直之に任せる事にし、直虎は龍潭寺で物思いにふけっていた。
そこへ南渓がやって来た。
直虎は、今回の件を南渓に話した。
『われに、もっと知恵があれば・・・・』
そう言う直虎に南渓は、
『足りぬ知恵なら政次に借りる事にしてはどうじゃろ。』
と言った。
『さような事をすれば、いつ足をすくわれるか・・。』
『まぁ、急ぐ事はない。ゆっくり考えればよい。』
その夜、直虎は六左衛門から報告を受けた。
『これより人が入るということ、但馬殿にお伝えしてよろしいでしょうか?その・・・・但馬殿の助言も受けたという事ですし。』
それが筋というものだろう。
『・・・・好きにせよ。』
しかし、六左衛門が小野の屋敷を訪ねると、政次は挨拶に駿府ヘ発った後だった。
政次が今川館の控えの間で面会の順番を待っていると、菅沼忠久が声をかけてきた。
菅沼忠久は、辺りを見回し、政次に顔を近づけて声を潜めた。
『大方様が倒れられたそうで・・・・必死に内密にされておられる様ですが。幸い一命はとりとめられた様ですが、今後どうなりますやら。』
寿桂尼は、七十を超えている。
この先、ふとした拍子にこの世を去る事も充分ありえる。
この事が井伊にどう影響していくのか。
政次にもその先を読む事は出来なかった。
第16話『綿毛の案』放送終了後の感想!
いや~、まず今回の題名!
ほとんどの方が思ったでしょうが、『綿毛の案』て・・・(^_^;)
『赤毛のアン』と、かけてはる訳やね。
なかなかやるやん。NHKっ!
さて、今回一番最初に登場した方久。。。
なんか面白いね。
表情がなんともいえず、良い感じ!
さすが、脚本家の森下佳子さんとチーフプロデューサーの岡本幸江さんが、ムロツヨシさんにピッタリの役。と言ってたのが解る気がした。
ムロツヨシさんだから、あの変な成金っぷりの感じが、これまた引き込まれるんやわ~って思いましたね。
さて、では恒例の・・・
しのめ・・・っ!
いや~、さすがに今回は、またまたムカついちゃいましたでござるね。
政次に文を返された時の会話の中に、しのの口から、『あの女・・・』って言葉が出てたけど・・・
この時代の女性が『あの女・・・』っていう言葉を使うのが、かなりの根性ワルって感じしたけどね。
貫地谷しほりさん、参った!って感じ。
しかし、肌がツヤツヤやけど、どんな化粧品使ってはるのかな。。。
それと、今回の政次は『ワル政』登場って場面が多かったですね~。
特に、蜂前神社の禰宜(ねぎ)と話してる時の政次ったら・・・
ホント、本心が読めん・・・
でも、それがまた良い感じ。
あとは、六左衛門のハンカチで額の汗を拭ってあげて、最後は六左衛門の頭の上にハンカチ置いた政次を見て、『アドリブちゃうん。。。』と思ってしまいました。
さすが、高橋一生さんの演技! でも、読めん・・・(^_^;)
それに今回は、直之の登場が多かったなぁと思いました。
直虎と一緒に行動するシーンが多かったし、やり取りも面白かったし。。。
なんだかんだ言っても、直虎の事が気に入ってきたんやろね。
それに、直虎と直之が言い合ってる間で、うろたえる六左衛門・・・
なんか、可愛い。。。(^^)
なんというか、六左衛門と直之が良い味出してるなぁと思いました。
それと今回初登場した、柳楽優弥さん演じる盗賊団の頭『龍雲丸』!
なんかすごい衝撃受けたわ。。。
直虎と水飲み場で言葉を交わした時、『うぉ~』的な感じに叫んでなかった?
え?何?何なん?
あ、あれやわ。
変質者がコートの前をはだけさせる的なやつ?(知らんけど)
それにしか見えんかった・・・って思ったけど。
しかし、気になる眉毛だぜ!龍雲丸!
最後に気になったのは、方久の茶屋で直虎と直之らが、ノリノリになって『Yo!Yo!』的に盛り上がってたけど、鼓(つづみ)の人、誰??
いきなり入らされたと思ったら、やっぱ稽古してたんちゃうん?って位、スムーズに参加してはったのが、ちょい気になりました。