どうやら直虎と、しのとの関係は高瀬の登場により、良い方向へと向かっていく様な兆しです。
嫉妬が第三者へ向けられた。っていう感じでしょうか。。。
その、原因となる直親の娘・高瀬も井伊家の一員とめでたく相成りましたが、方久の鉄砲話があらぬ方へ進んでいった様です。
そのおかげで直虎達は、気賀へやってきましたが・・・・
目次
第21話『ぬしの名は』あらすじ(ネタバレ)!
直虎一行は、気賀で手広く商売をやっている、中村屋という大店を訪れた。
中から、主の中村与太夫が恐縮しながら出迎えた。
『噂にはお聞きしておりましたが、まこと尼御前様でいらっしゃるのですなぁ。』
直虎を前に、感動している与太夫に方久が切り出した。
『中村屋様、本日は綿布の商いについてお教え頂きたいのです。井伊では綿布を作る事が出来る様になりまして、どこにどの様に売っていくのがよいものかと。』
そして直虎達は、与太夫から長い時間、商売の話を聞き、店を出た。
『まぁ、売り先が広がるのは良いが、布であれば陸路でもさして労がかからぬというところか。』
直虎が方久と話しているそばで、六左衛門が襞襟(ひだえり)という装飾品を見ていた。
直虎ものぞきこみ、興味津々で、その襞襟を首につけてみた。
そんな事をしていると、直虎に突然子供が走ってきて、ぶつかった。
そしてその子は、謝りもせず、行ってしまった。
『・・・・・・・ない。』
『え?』
『銭入れがない。』
と直虎が言った。
どうやら先程の男児だ。
『おのれ!』
直虎は、襟をつけたまま走り出した。
六左衛門も、慌てて後を追う。
直虎は、路地に逃げ込んだ男児に追いつき、首根っこを捕まえた。
『ここで返せば許してやる!出せ!』
直虎の怖い顔を見て、男児はいきなりあさっての方向へ放り投げた。
そこに仲間の子供が飛んできた銭入れを受け止め、走って行った。
直虎は、今度はその子を追いかけた。
そして、執念で追いついた。
すると次の瞬間、直虎は頭に一撃を食らって倒れた。
現れたのは、大男だ。
男は気を失っている直虎をまじまじと見て、子供に言った。
『ちゃんと、まいてから戻れって。こりゃ、何者じゃ?』
そうして直虎は、大男に連れて行かれた。
そこには、襞襟がポツンと落ちていた。
直虎捕らえられる
寒さでぶるっと身震いがして、直虎は目を覚ました。
直虎は、手足を縛られていた。
すると、銭入れを盗んだ子供達が入ってきた。
『われは、井伊の領主であるぞ!分かったら、早う上の者に言え!』
しばらくすると、よく知っている男の顔が現れた。
『おぬし・・・・。』
互いを見て絶句する。
それは以前、井伊の山の木を盗伐し、逃げる賊達をかばって捕まり、牢から脱走したあの旅の男だった。
『え?知り合いなんですか?』
きょとんとしながら力也が男に聞いた。
『こいつは井伊の領主、直虎だ。』
『え!えぇっ!?』
『やっかいなもん連れてきやがって・・・』
『どうしやす。湖にでも捨ててきますか?』
『さ、さような事してみよ、おのれら皆、ひっ捕らえ打ち首にするぞ!』
直虎は、声の限り叫んでいた。
『少しはふるまいをお考えになった方がよろしいかと思いますがね。ここでは、ただのおなご。一人じゃ、ここから出ていく事も出来ねぇでしょうが。』
と、男はにやにや笑いを浮かべながら言った。
そう言って、男と手下らは笑い声を上げながら戸口へ向かった。
明かり一つない場所で、恐怖が直虎の心に広がっていった。
行方知れずとなった直虎の捜索を、方久と気賀の商人に任せ、六左衛門は急いで井伊の館に戻った。
『夜が明けてもお戻りにならぬなど、かどわかしに決まっておろう!』
直之は、顔を真っ赤にさせながら大声でほえた。
そこへ、汗みずくの方久が現れた。
『かような文が、殿の銭入れと共に届きまして。』
直之が引ったくる様に封書を取って開いた。
『殿様お身柄と引き換えに、明日申の刻、銭百貫、絵図の示すところに届くるべきこと。応じる印に、赤い旗を中村屋店先に立つるべし・・・・・。』
そこにいた、政次が落ち着き払った声で言った。
『とりあえずは払うと返事をしてはいかがかと。』
『ならん!かようなものに断じて屈してはならぬ!』
と、直之が怒鳴る。
『銭を受け渡す時には必ず人が来ましょう。そこを捕らればよいのではないでしょうか。』
落ち着きはらって、政次が言う。
『あ、なるほど』
と方久が膝をぽんと打つ。
『それしきの事、何故、思いつかれぬのか不思議でたまりませぬが。では、これにて。』
そう言われた直之は、唇をプルプル震わせていた。
怒鳴り散らす直之の声を背後に聞きながら、政次は廊下の途中でふと思った。
『・・・・・和尚様に頼んでおくか。』
泥棒
きしんだ音を立てて戸が開いた。
男が手にしたろうそくの炎が眩しい。
『お主、何ゆえ賊などしておる?まともに働く道など、いくらでもあるじゃろうが。』
『あんたに言われたかないね。領主なんてな、泥棒も泥棒、大泥棒じゃねえか。』
『何ゆえ、われが泥棒なのじゃ!』
『ガキでも解る話でさぁ。百姓の作ったもん召し上げてんじゃねえか。』
『・・・・・年貢を取るのは、井伊の土地だからじゃ。土地を貸しておるからじゃ!』
『それが泥棒だろ。あんたの先祖にやたら喧嘩が強いか、調子のいいヤツがいて、勝手にぶんどった土地じゃねえのか。由緒正しい大泥棒じゃねえか。』
何も言い返せずにいる直虎に、男が続ける。
『俺らは、武家やそこに群がるやつらからしか盗まねえ。つまり、泥棒から泥棒し返してるってだけだ。あんたらに比べたら、可愛いもんだ。』
すると、男の手下が戻ってきた。
『やつら、来ましたぜ。』
それを聞いた男は、直虎に小さな針を向けた。
『悪いが、少し大人しくしてもらう。』
そう言って、男が針の様なものを直虎の首に刺した。
直虎は、気を失った。
井伊家の家臣達は、指定された小屋に近づいた。
静かな寝息を立てている直虎以外、人影はない。
『直虎様!直虎様!』
六左衛門が、抱きかかえる。
『しかし・・・・さらった者達は、どこへ?これでは銭は・・・・』
六左衛門の言葉に直之が、はっとする。
『はかられたかもしれぬ・・・・・やつらの狙いは馬じゃ!』
直之の推測通り、一味は繋いである馬を盗もうとしていた。
その頃、手下が馬を盗もうとしている横で、男は人の視線を感じた。
『・・・・・まずい、ズラかれ!』
すると、一斉に山の斜面を下っていく男達の背を目掛け、次々と矢が飛んできた。
傑山だった。
一味が逃げ去ったのを見届けると、傑山は山を下りて行った。
一足先に戻ってきた傑山から直虎の無事を聞かされた南渓は、政次に伝えた。
『さようにございますか。では』
そう言って出ていく政次自身が、傑山を遣わしてくれと頼んできたのである。
『・・・・・・あいつも浮かばれぬの。』
南渓は、つぶやいた。
直之ら家臣達、乳母のたけ、母の祐椿尼から、さんざん油を絞られ直虎も反省した。
しかし直虎は、男を罰する気にはなれなかった。
館に米俵を運び込む弥吉の姿を見るにつれ、
。。。。。領主なんてな、泥棒も泥棒。大泥棒じゃねえか。。。。。。
そんな男の言葉がよみがえり、なかなか頭を離れなかった。
材木をやらないか・・・。と方久が言い出したのは、朝から雪がちらつく寒い日の事だった。
『木を切り、売るのでございます。今は、あちらこちらに戦場がございます。焼かれた城もあれば、新たに立てる館も山ほどあるという事で。』
『しかし、切り出すというても、人手が・・・・』
と、言いかけて直虎は、はっとした。
龍雲丸
頭と呼ばれている男で、仲間には子供や少女、それにきちんとした文が書ける者がいるとなれば限られてくるだろう。
直虎は南渓に頼み、井伊谷と気賀の間にある寺の一室にいた。
あれから直虎は、方久を使いにやり、中村屋の与太夫に、その条件に合う男をさがさせ、文を言づけた。
『明日未の刻、神宮寺にて一人待つ、直虎』
男は来るだろうか・・・
『そうしてると、尼さんに見えますねぇ。』
振り返ると、男がのっそり入ってきた。
『まこと、一人で来るたぁ、肝の太い事で。』
直虎の正面に座りつつ、男は言った。
『・・・・・で、話ってな、なんですか。』
『・・・・・幼き頃、われはかぶを盗んだ事がある。』
寺に入ったばかりの頃の話だ。
『追い詰められれば人は盗む。百姓に生まれようが、武家に生まれようが、人とはそういうものじゃ。』
『なんだ。もっと色っぽい話かと期待しておったのですが。』
そう言って腰を浮かせる男に、逃げるな!と直虎は、声を放った。
『われも逃げずにお主の言葉を考えた。お主も受け止めるのが人の道ではないのか!』
ややあって、男は座り直した。
『奪い合ってしか生きられぬ世に一矢報いたいというのならば、奪い合わずとも生きられる世を作りだせばよいではないか。』
『世を作る?あんた、いかれてんじゃねえのか。』
『やってみねば分からぬではないか!』
『無理に決まってんだろ!』
『出来る事しかやらぬのか。だから腹いせの泥棒か。なんとも、しみったれた男じゃな!』
険しい目になる男に直虎は、静かに言った。
『井伊は材木を商うつもりじゃ。その木を切る役目をそなたらで請け負う気はないか。』
『・・・・・木を切る?』
『お主らには、あっという間に木を切る腕がある。それを使ってみぬかと言うておるのじゃ。』
『・・・・・何ゆえ、こんな酔狂な申し出をする?わざわざ俺らに声をかけずとも・・・・・』
『お主に言われ、確かに武家は泥棒かもしれぬと思うた。じゃが、われはそれを認めるのは御免じゃ。ならば、泥棒といわれぬ行いをするしかないではないか。』
男の顔にゆっくりと笑みが広がった。
そして、両の瞳がキラキラと輝いた。
『・・・・・おし!よろしく頼みまさぁ、直虎様!』
『おう、よろしく頼むぞ、頭(かしら)!』
そう言ってから頭という呼び名しか知らない事に気づいた。
『頭、名は何というのじゃ。』
『龍雲丸だ。』
『りゅう、うん・・・・雲の龍か。』
男は無言でうなずいた。
こうして、二人の奇妙な縁は再び結ばれ、龍雲丸率いる一団は、井伊にやってきた。
しかし、すんなり事が運ばぬということを、この後直虎は、思い知らされる事となるのだった。
柳楽優弥【おんな城主直虎】龍雲丸のオリジナルキャラで大河初出演!
第21話『ぬしの名は』放送終了後の感想!
今回は、16話『綿毛のアン』に引き続き、第二弾!またまたでました!
違う名作のタイトルをパクる・・・
いや^^;、似ていらっしゃるタイトルで、『ぬしの名は』でしたね。^^;
さて今回は、柳楽優弥さん演じる龍雲丸達に、捕まってしまった直虎!
しかし最初、捕まった時に直虎が必死に食べようとしてた食べ物って何??
山芋?
もち?
なんか、三角で白かったなぁ。。。
しかし、あれって顔を持っていこうとして、届かない~って感じだったけど、私が思うに、足でこっちにたぐり寄せてから、顔を持っていったらええやん。って思ったけど。。。
それと、直虎がいなくなった。って聞いた時の、政次の表情が良かったわ~(^^)
本当に心配やったんやろなぁ。。。素敵(*´∀`*)
素敵といえば、龍雲丸達に矢を放った傑山!
賊が、立ち去る姿を無言で見る傑山!
なんか、今回はカッコよく感じたのよね~(^^)
しかし、肩幅大きいからか知らんけど、顔がめちゃ小さく感じたわ~。。。
そして、なんとか井伊家に無事戻って来た直虎。
笑かしたのは、やっぱ『たけ』やわ。。。
心配やったんやろーけど、キィーってなってて、なんか笑かすなぁ。。。たけ。
それと、気になったんが母親の祐椿尼が直虎に、『猪(イノシシ)もほどほどにせねば・・・』って言ってたけど・・?
イノシシて。。。
なかなかフツーに、すごい例え方するやん^^;
でも、そんな直虎も龍雲丸に言われた『どろぼうもどろぼう。大どろぼうじゃねえか』って言葉をずっと気にかけるってのは、領主らしからぬ感じだし、そこが直虎のいいところやわ。。。って思いましたね。
そんな中で、やっぱたけがええ味出してたね。
『古い方の姫様!』て。。。(^^)
さて、今週の気になる!は・・・
ま、今週からじゃないけど、龍雲丸役の柳楽優弥さんの肌の色やね。
やっぱ流れ者らしく、浅黒く見えるドーラン塗ってるんやろか?
いやいや、柳楽優弥さんが地黒なのか?
今までは、『ドーランやろ』って思ってましたが、今回『ん?もしかして地黒?』って思ってしまったんやけど・・・
でも、不自然な色といえばそうやし。。。
てな事が気になって、話が頭に入らんかった。。。
くそっ!