前回は、旅の男を処刑するか否かで、大騒動でした。
でも、結局逃げてしまい、直虎も自分の見る目がなかった事に悔やんだ様です。
そして、新たに現れた直親の娘・・・?
さて、今回はその娘の正体についてです。。。
目次
第20話『第三の女』あらすじ(ネタバレ)!
南渓の立ち会いの下、龍潭寺の一室で直虎は祐椿尼と共に、その娘と対面した。
そして、南渓が祐椿尼に話した。
『母御の亡くなる間際に、父は井伊の亀之丞という男と聞いたそうでな・・・・・。身寄りも無くなったので、その話を頼りに出てきたそうじゃ。』
その少女の名は、高瀬という。
そして、母親はユキという名だ。
直虎は、すっかり動転していた。
知らぬ女性との間に生まれた直親の娘・・・・?信じたくない、偽善かもしれない、でも本物だったら・・・?
『あいにく、亀之丞は、もう亡くなっておるのですよ。』
と祐椿尼が言った。
『和尚様より、さっき・・・。あの・・・娘がおるなどという話を聞いたことは?』
『・・・・私は、ないですが。』
『・・・そうですか。では、おらぁの聞き間違ぇだったのかもしんねぇない。・・・これにておいとま致しやす。』
南渓と祐椿尼は、どうしたものかと顔を見合わせた。
『なれど、そなた行くあてなどあるのですか?』
『たかが身一つ、いかようにもなります。』
『なれど、もう母御もおらぬのでしょう?』
『親のおらんもんなど、いくらでもおるしない。』
すると、娘が急に哀れに思えた直虎が、口走った。
『しばし、井伊の屋敷におってはどうじゃ。』
そう言って、自分自身も説き伏せる様に直虎は言った。
『まこと、直親の娘ならば、井伊としては捨て置くわけにもいきますまいし。』
事実であれば、この家の姫なのだ。
そして直虎は、高瀬に亀之丞が当主であった事を説明した。
『とっ・・・、御当主・・・・』
高瀬の驚き様はといったら、目が飛び出さんばかりである。
『とにかく、そなたがまことに直親殿の娘かどうか、こちらでも調べてみるゆえ。あきらかになるまでは、ここにおるがよい。』
少し冷静さを取り戻し、直虎は当主らしく告げた。
本当に直親の娘?
とりあえず、祐椿尼が高瀬を井伊の館に連れ帰り、たけが空いている部屋に案内した。
『まことなのですか?直親様のお子というのは・・・・。もし、まことなら姫様と、夫婦(めおと)約束していた時の、お子という事になりますよね・・・・・。』
祐椿尼も口には出さなかったが、少々裏切られた様な思いだった。
寺に残った直虎は、昊天と傑山に、直親からユキなる女子の事を聞いたことがあるか訪ねた。
だが、二人とも聞いた事もないと言う。
もしかすると、直親も娘が生まれた事は知らぬかもしれない。
その可能性も考え、とにかく直親が預けられていた松岡家に、真偽のほどを伺う事となった。
館では直親と祐椿尼が、高瀬の話をしのに伝えるべきか話している時、どこから聞きつけたのか、しのがものすごい形相で入ってきた。
『娘はどこじゃ!』
大声が響き渡り、高瀬がおずおずと部屋から顔を出した。
『そなたが直親様の娘なら、私の子とはきょうだいになります。そうなれば、新野の屋敷のほうにも顔を出すとよい。』
意外にも、しのは寛容に高瀬を受け入れた。
しかし、しのがポロポロと涙をこぼした。
『おいたわしや、直虎様・・・・』
なぜか、しのは直虎を哀れんでいる。
『私とは結ばれるずっと前の事なれど、直虎様にすればご出家までされたのに、その間に直親様は、どこぞのおなごと、よろしゅうされておったという事にございましょう?』
改めて、そう言われると胸がモヤモヤする。
『直虎様が、厳しいご修行中に、どこぞのおなごと・・・・』
と言いながら、しのは無性に笑いがこみ上げた様で、プっと噴き出した。
『われはさような事、みじんも気にしておらぬ。虎松も姉上が出来よう。直親は、井伊に宝をよこしてくれたとさえ、思うておる!』
『なんと、ご立派な・・・。しのには、とてもまね出来ませぬ。』
しのが出ていった後、直虎は頭の中が煮え立った湯の様になって、なかなか平静に戻れないのであった。
その話は、評定の場でも持ち出された。
『もしまことならば、それがしらは家内に加えられるのがよかろうと。直虎様には、おつらいところもあるかとは思うのですが・・・』
『そなたらに言われずとも分かっておる。もとよりそのつもりじゃ!』
その剣幕に首をすくめる一同をよそに、政次が冷静な声で言った。
『恐れながらそのもの、武田の間者という事はございませぬか?』
一同は、唖然となる。
『井伊の皆様のお耳にも入る頃かと存じますが、今川と武田に争う兆しがございます。』
この時期、高瀬の様な、まだ十をいくつか出たばかりの娘でも、仕込まれていれば十分な働きは出来るはずだ。
『何卒、よくお考えのほどを。』
そう言い残し、政次はその場を去った。
直親の笛
松岡家から返信が届いたのは、それから数日後の事だった。
確かにユキという女はいた。
直親と二人でいるところを見かけた者もあるらしい。
だが、子をもうけたかどうかまでは、分からないという。
直虎は、執務部屋にいる政次を訪ねた。
『但馬、反間にすることも考えたうえで、受け入れるという事はありうるか?』
『そこまでする必要もないかと存じます。関者の疑いがある者を追い出したとて、格好はつきましょう。』
政次の本意に、この時直虎は初めて気づいた。
高瀬がいれば、いやおうなしに直親を思い出してしまう。そのつらさを思いやってくれているのだ。
『政次、気持ちはうれしいが。われは・・・・』
言いかけたその時、歌声が聞こえた。
二人は顔を見合わせた。
直親だ。
あれは、直親がいつも笛で拭いていた節だ。
直虎は、廊下に飛び出した。その後を政次が追う。
『その歌は・・・・・。』
『あ、無くなったおっかぁが、よく口ずさんでおりやして。』
『歌など、なんの証にもなりませぬ。』
『もうよいではないか。どこまで問いただしたところで確たる答えは出ぬであろうし・・・。あれは、井伊の為に直親のよこしてくれた忘れ形見じゃ。』
そうして、高瀬にまことの姫であったと告げた。
その夜、直虎は寺の井戸端にいた。
恋敵
ふと人の気配を感じて振り向くと、しのが立っている。
『あ、しの殿!知らせは聞かれたか。』
『先程・・・・。』
しのは、そう言いながら、直虎のから元気を装っている姿を、今までとは違った気持ちで見つめた。
『・・・・・・お寂しかったのですよ。直虎様を忘れていた訳ではないと思いますよ。』
意外な展開に驚きながらも、直虎は慌てて否定した。
『しの殿。この前も言うたが、われはさような事はみじんも気にしては・・・・。』
『そうでなければ、お二人の絆に心を悩ませ続けた、私も浮かばれませぬ。』
そう言って、背を向けたしのに、直虎はたまらず声を放った。
『直親は、戻ってきたときになんと言うたと思う。』
はいつくばっても、井伊に戻ろうと思った。
確かにそう言った。
追ってに斬られそうになり、山中をさまよった時も私の顔が浮かび、もう一度生きておとわに会うのだと・・・・
話すうち、むらむらと怒りが込み上げてきた。
『まるで、日も夜も問わず、われの事を思うておったかのように・・・・でも、どこぞのおなごと戯れ、子までなしながら・・・』
『それだけではない!一緒にはなれぬと告げたら、「葬らねばならぬのは、俺の心だ」と、歯の浮きそうな言葉まで吐きおったのじゃ。都合の悪い事は、勝手に葬り去るくせに、ようも言うたものじゃ!』
口が止まらなくなり、直虎はわめき散らした。
『しかも、最後の最後など、何と言うたと思う。われが男であったら良かったといったならば・・・』
。。。。。それは困る。俺のたった一つの美しい思い出が無くなってしまう。。。。。
『ようも、ようも言うたものじゃ。のうなったのは、われの美しい思い出じゃ。』
今度は、しのが鼻息荒く口を開いた。
『この際、言うてしまいますが、私がヤキモチを焼いた時など、なんと言うておられたと思いますか。「しのの怒る顔が見られて良かった。次郎様に会ったかいがあった。」と・・・なんという二枚舌!』
『二枚どころではない、きっと高瀬の母にも色よい事を言うておったに違いない!』
『三枚舌でございますか?!』
『卑怯者めが、先に逝ってしまいおって。これでは、恨み言の一つも言えぬではないか!』
『そうです!だまし討ちではございませぬか!』
言うだけ言ってしまうと、後から深い悲しみがやって来た。
『・・・・・・・仕方がないから、育ててはやるわ。』
『生きておりたかったと。娘が大きゅうなるのを傍らで見ていたかったと。歯がみをするほど良いおなごに育ててやるから・・・・』
『首を洗って待っておられませ!』
しのが叫び、破裂するように泣き出した。
直虎も泣いた。
二人は肩を抱き合い、声を上げて泣きじゃくった。
新たな同盟
それからまもなく、高瀬を井伊の姫として迎え入れる披露の席が設けられた。
そこでは高瀬が皆にお披露目された。
『私のような者をお認め頂き、ありがとうございます。このうえは井伊のお家の為に尽くしてまいりやすに、皆様よろしゅうお導きくださいませ。』
そうして高瀬は、虎松たちと共に、龍潭寺で手習いを教わる事となった。
その光景を直虎が目を細めて観ている。
すると、そこへ無愛想な山伏の常慶が立っていた。
『武田が今川切りに踏み切ったのは、陰で操る織田にございます。』
織田・・・?直虎と南渓は顔を見合わせた。
『今川との同盟を破れば、確かに南に敵を抱える事になります。しかし、織田と結べば、武田は西に味方を得る事になり、さらに松平を封じる事が出来る。』
武田信玄は幽閉していた今川寄りの嫡男・義信を廃嫡。
新たに世継ぎとした四男の勝頼と、織田信長の養女を結婚させ、両家の間に同盟が成立したというのだ。
どうやら、井伊を取り巻く大国の関係はますます混迷を深めそうだ。
末の内が明けてまもないある日、甚兵衛が織り上がった綿布を持って、井伊の館にやって来た。
直虎は、その綿布を庭先に現れた方久に見せるも、どんよりとして覇気がない。
『駿府などくそ食らえにございますよ。』
聞くところによると、種子島がもうじき完成という頃、この後は、古参の商人に引き継がせる。と言われたらしい。
『気賀に参りましょう!あちらは熱い銭の香りがいたします。』
方久の勢いに押され、明くる日直虎達は、商いのつてを求めて気賀にやって来た。
直虎達が話しながら通り過ぎた一軒の店から、腰に水筒をぶら下げた男が出て来た。
その男は、牢から逃げ出した、盗賊団の男である。
しかし、互いに気づかないまま直虎と男は逆の方向に去って行く。
それでも運命は、再び二人を引き寄せようとしていた・・・。
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第20話『第三の女』放送終了後の感想!
今回は、高瀬登場で直虎の女心がまた蘇ったという感じでした。
しかし最初、高瀬が登場した時の直虎のジェスチャーが、なんか変やったなぁ。。。
柴咲コウさんの演技が変なん?
いや、あんな演技指導なん?
て思ってしまいましたが。。。
直親の娘と名乗る少女が来て、困惑するのは解るけど、演技(ジェスチャー)があんなに白々しいんかと・・・
なんちゅ~か・・・・
首を必要以上に動かす様なしぐさというか、現代的なジェスチャーが、戦国時代にはマッチしてなかったと思うけど。^^;
それと、思ったのは龍潭寺の男どもは、皆やさしいなぁ。
傑山なんか、直親自身が女に近寄ったんじゃないんでは?的な事言うてさ。
でも、何と言っても政次が『武田の間者では?』な~んて言ったのが、良かったわ~。
やっぱやるわ~!
なんて優しいんやろ。政っさん!
直虎が、今後も傷付かない様に。って思いやるのが、さすが政っさん!
高瀬が、直親の笛の音楽を歌ってたのが、結局直親の娘って事を決定付けた時、直虎を見つめた政っさんの表情が。。。。
なんというか、悔しい・・じゃないか。。。
とにかく、直虎がショックになる結果になったと思ったんでしょうね。
しかし、政っさんは直虎の事どう思ってるんか、それも気になったわ。。。
さて、今回は恒例の『しのめ・・・』が、無くなってもうたわ。
まぁ、いうても高瀬のおかげで、直虎としのが仲良くなったしね。
しかし、『スケコマシ』って最初にしのが言うた時は、ブっと噴き出してもうたわ。
スケコマシて・・・
その時代からあった言葉やったんや。
それと、今回特に気になったんが、しの役の貫地谷しほりさん、あんなに顔むくんでたっけ?
画像引用元:https://kanjiyashihori.officialsite.co/
ほら!
こんなにスッキリした顔やのに・・・
今回のしのは、なんかむくんでたなぁ。。。
来週は、スッキリした顔で登場しましょ。
それと気になったのは、しのがむくんでたのとは別に、まだあるのよ。これが。。。
高瀬が、常慶をチラ見した時!
なんか、意味深に見えたのは、私だけじゃなかったはず!
え~、実は、高瀬って本当に間者やったりして。。。
と思ったりしましたが、そりゃないか・・・
あ、も一つ気になった事あった!
方久が氏真に、種子島について言った言葉。。。
尻の穴の毛をなんとかし、種子島を・・・・て。
尻の穴の毛をなんとかして。なんていう例えってあったっけ?
さすが、方久やわ。。。^^;
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