直虎と政次は、これからの井伊が穏やかに暮らせる日々を思い描きながら家康との繋がりを持ったはず。
しかし、近藤ら井伊の目付け3人衆によって、政次が狙われる事となった様です。
家康としても、妻の瀬名の過去に小野家が絡んでいる事もあり、小野家のイメージも悪かったんでしょう。
さて、政次危うし!
直虎はどうするのか?
目次
第33話『嫌われ政次の一生』あらすじ(ネタバレ)!
近藤の手勢がなだれ込む寸前、間一髪で井伊谷城の門は閉じられた。
『尼殿、これはいかなる事にございますか。手向かいはせぬとのお約束では!』
近藤が直虎に詰め寄ってくる。
『しておらぬ。あれは井伊の者ではございませぬ。』
『では、誰がやったと言われるのじゃ。』
『井伊の者ではない!』
その後門は開けられたが、政次たちの姿はなく、直虎は話し合いをすべく、近藤と忠次に陣で相対した。
抵抗した矢が飛んできた事に対して、近藤が直虎にまだ詰め寄る。
直虎と近藤は言い争う形となったが、その場にいた忠次が間に入って言った。
『但馬守とやらがやったのではないか?今川の犬だという話ではないか。』
『但馬が井伊家を乗っ取ったというのは今川への見せかけ。その話もお伝えしておったかと存じます。』
『そこも含め、騙されておったのではないかの?そのほうの話に乗り、徳川につくと見せかけ、その実、わが殿の寝首をかこうなどと・・・』
『ならば、なおさら、あの様な折に戦を仕掛けるなど愚かな事は致しませんでしょう。』
『しかし、但馬は逃げたではないか。』
近藤の方は、しつこくかみついてくる。
そう言う近藤に対して直虎が言った。
『人は、襲われれば身を守るもの。乗り込んでこられては、兵はおのずと抗いましょう。』
そこへ早馬が駆けて来た。
『申し上げます!武田より使者が参りました。』
半刻ほどして、隊列の後方にいた家康と数正、忠勝が陣に入ってきた。
『ずいぶんと時間がかかったな。』
『実は、われらの兵がにわかに襲われまして。』
菅沼が報告すると、家康の眉がピクリと動いた。
『井伊が襲ったと申すのか?』
数正の問いに近藤がすかさず答えた。
『井伊というよりは、小野の者ではないかと言うておるのですが、井伊殿は一行に認めず、但馬も逃してしまう始末で・・・』
『それで、井伊殿は?』
『牢につないであります。但馬に謀られたと認めず、井伊を再興せよとばかり言われるので。』
あの・・・と、鈴木がおずおずと口を開いた。
『しかしながら、井伊はお許し頂けぬでしょうか。・・・出家の身でありますし。』
しかし、かつての恨みを晴らさんとばかりに近藤が言う。
『井伊殿に罪が無いなら、小野但馬には罪を償ってもらわねば示しがつきませぬ。』
皆が、井伊と政次を切り捨てるという思いが漂う中、家康はいつになく声を荒げた。
『牢はどこじゃ!』
直虎と政次の思い
直虎は、牢の中で家康からの書状を見つめていた。
すると、暗闇の中、松明も持たず近づいてくる人影がある。
直虎は、もしや。と勘が働いた。
『徳川様でございますか?』
相手は無言だが、話は聞いてくれそうだ。
『こたびの事、神明に誓いまして、われらは徳川様を襲ってなどおりませぬ。今川の野伏か、または近藤殿に謀られたのやもしれませぬ。われらは、虎松の母まで差し出しました。さようなわれらが何故・・・』
その時、その人影はうずくまり、土下座をしている様だ。
『それは、いかなる意味でございますか?あなた様が指図できぬ事などございますまい!ここに書かれた事を今すぐお命じくださいませ!』
しかし、その人影はそのままの姿勢でずりずりと後退り始めた。
『待たれよ!徳川様!お待ちあれ!』
牢の外で待っていた数正に家康が言った。
『・・・また瀬名を怒らせてしまうの。』
翌朝、徳川軍は井伊谷を出立した。
井伊谷には、しばし近藤の手勢がとどまる事になった。
政次は、なつと亥之助を連れ、小野や関口の郎党たちと共に、隠し里に落ち延びていた。
政次から話を聞いた祐椿尼は心配そうに顔を曇らせた。
『殿の事は、必ずなんとか致します。』
政次は辞儀をして、屋敷を出た。
寒風の吹く中、政次は転がっていた丸太に腰をおろした。
すると、なつが食事を運んできた。
政次は、思い出話を始めた。
『昔、ここの検地を先代と共にごまかそうとした事があって・・・。先代はひどうてな。俺に任せると言うた挙句、最後は全ての罪を俺になすりつけようとしてな。ひどくはないか。』
『はい。』
と、なつが笑う。
『しかし、それで良かったのかもしれぬ。なつが笑う話となった。』
そう言って微笑む政次を見て、なつは政次が何を考えているのか、分かりたくもないのに、分かってしまった。
その脳裏に浮かんでいるのは、間違いなく直虎だ。
これが、二人で過ごす最後の一時になるかもしれぬ。政次は、なつに優しく微笑んだ。
その頃、矢を放った者たちを追っていた直之が龍潭寺に戻ってきていた。
襲ったのは、近藤の手の者だと分かった。顔に見覚えがあったのだ。
『捕らえて突き出してやろうと思うたのですが、自害されてしまい・・・。』
それに、拾ってきた矢の先は丸まっていて、刺さらない様になっている。どうりで、近藤の配下の者達に矢を射かけたはずだ。
直虎が牢に入れられた事を知った直之は血相を変えている。
そんな直之を落ち着かせ、南渓は直之に頼み事をした。
直之に頼み事をしたあと、南渓は井伊谷城の陣内を訪れ、近藤と相対した。
『次郎は、今はただの出家にございます。神仏に仕える者を捕らえるとは、あまりにも情けなきご所業。何とぞ、身柄をお返し願いたく。』
『それがしも、そう思うてはおるのですが、但馬を逃されたのは尼殿で。徳川様を襲ったにも関わらず、何もせず捨て置くわけにはいきませんでな。』
いけしゃあしゃあと言い切る。
どうやら、政次と引き換えならば返すとの事だ。
すると南渓は、直虎に面会を申し出た。
『そなたが但馬を逃したそうではないか。どこへ逃したか教えてくれぬか。』
牢格子越しに直虎に言った。傍らには、近藤がついている。
『知りませぬ。』
『しかし、但馬を引き渡せば、そなたは助かるのじゃぞ。』
『但馬は、やっておりませぬ!何もやっておらぬ者を、何故、引き渡さねばならぬのですか!』
『落ち着け、井伊の為に何をなすべきか、落ち着いて考えよ。』
そう言って南渓は直虎の手を握るふりをして、紙片を手に握らせた。
直虎は南渓が去った後、そっと手を開き、紙片を見た。
南渓が龍潭寺に戻ってくると、直之が龍雲丸達を連れてきていた。
『中野様から話をききましたが、近藤ってのは、あんときのあれだろ。しつけぇやつだな。』
『で、また穴、開けりゃいいのか?』
以前、龍雲丸を牢から逃した方法で、直虎を救い出そうというのである。
龍雲丸は、早速、井伊谷城へと向かった。
『私は、和尚様は但馬を突き出すお考えかと思うておりました。』
供え物を持ってきた傑山が南渓に言った。
『・・・政次が死ねば、あれは死んでしまうからな。片翼では鳥は飛べぬ。』
直虎と政次は、井伊を支えてきた両翼だ。南渓はそれを分かっていた。
そのころ直虎は、南渓から渡された紙片を読んでいた。
― 頭を頼り、そなたを盗み出してもらう。但馬と二人、気賀に逃げよ ―
南渓に渡された紙片には、そう書いてあった。
すると、牢舎に入ってくる複数の人間の足音がした。
次の瞬間、直虎は大きく目を開いた。
『・・・政次!』
縄につながれた政次が連行されてくる。
あちこち傷を負い、相当に痛めつけられた様子だ。
『出られよ、次郎法師殿。この者はわが主人を襲うたのじゃ。』
近藤が政次の後ろから現れた。
『寝所に忍び込まれての。』
『どこまで偽れば気が済むのじゃ!!』
直虎にそう言われた近藤は、腕の傷を直虎に見せた。
『政次、なんとか申せ!』
『・・・・もう少しだったのだがな。もう少しで首を取れたものを』
『何を言うておる!政次!徳川と話をしたではないか!共にしの殿を差し出し、共に・・・』
『信じておられたとはおめでたい。』
『われは、騙されぬぞ。われは、もう・・・』
直虎は、力ずくで引張り出され、代わりに政次が牢に押し込まれた。
さようなら政次
これでいい・・・。
牢の中で、一人政次は心静かに座していた。
すると、後ろから声がかかった。
『・・・・行きますぜ。』
自分の代わりに政次を助け出してくれ。
直虎にそう頼まれてきた龍雲丸だった。
見張りを吹き矢で眠らせた龍雲丸に政次が言った。
『すまぬが、俺は行かぬ。』
『え?なんで・・・』
『近藤がかような企てに出たのは、俺と殿への私怨を晴らそうという意味あいもあろう。殿や俺は逃げればよいかもしれぬ。しかし、恨みが晴れなければ、隠し里や寺、虎松様、民百姓、何をどうされるか分からぬ。そして、井伊にはそれを守りきれるだけの兵はおらぬ。』
『・・・・・けど、あんたがいなくなったら、あん人、誰を頼りゃいいんだよ!』
『和尚様がおるし、そなたもおるではないか。』
『ごめんこうむらぁ!・・・大体、あんた・・・井伊を乗っ取った挙句、罪人として裁かれるって事だろ?!悔しくねぇのかよ!誰よりも井伊の為に駆けずり回ってきたのは、あんたじゃねぇか!』
『・・・それこそが、小野の本懐だからな。』
政次が、ふっと笑みを浮かべる。
『嫌われ井伊の仇となる。恐らく、私は、この為に生まれてきたのだ。』
なぜそこまで・・・。龍雲丸は、もう何も言えなくなってしまった。
『・・・何か、尼小僧様に言う事は?』
政次は、ただ穏やかに笑ってかぶりを振った。
龍潭寺に戻った龍雲丸は、直虎達に政次との会話を話した。
直虎が飛び出して行こうとする。龍雲丸がその腕を捕まえた。
『われが話をしてくる。嫌われる為に生まれてくるなど、そんなふざけた話があるかっ!』
『あん人は、やりたくてやってんだよ!』
『お前に何が分かる!政次は幼い時から、家に振り回され・・・それの・・・何が本懐じゃ!』
『あの人の井伊ってのは、あんたの事なんだよ!あん人なら井伊を捻り潰す事だって出来たはずだ。あんたを守る事を選んだのは、あん人だ。だから、本懐だって言えんでさ。』
結局、自分のせいで政次は死ぬのではないか。
直虎は、出て行った。
『・・・政次、われは何をすればよい?今更、そなたに何を・・・』
その日一日、何も飲まず、何も食べず、一睡もせず、寒さすら感じず、途方もなく長い夜が明けた。
井戸端で座禅を組む直虎に、南渓が話しかけた。
『・・・次郎。今日、政次が磔(はりつけ)にされるらしい。』
『せめて、ここで経でも読んでやってくれ。』
そう言って、南渓は去って行った。
・・・あいつは、怒っておろうな。
全ての支度を終えて政次が座していると、牢の扉が開いた。
ふと、鬼ごっこで捕まりそうになったとわが、川の淵に飛び込んだ事を思い出した。
昔から、後先考えずに無茶をする。
直親を死に追いやった事を責められた日、直虎が城主になって敵として対峙した日、お互いを利用しようと約束した日・・・・・
今思えば、基盤を挟んで共に策を練り、心の中を語り合った日々が、1番幸せだったかもしれない。
その瞳は、井伊谷を照らす月光の様に、澄み切っていた。
直虎は、井戸端で一心に経を唱えていた。
橘の葉が揺れ、直虎の操っていた数珠が切れた。
予感がした。
政次は、もう生きてはいない。と・・・
【おんな城主直虎】 34話あらすじ(ネタバレ)と感想!『隠し港の龍雲丸』
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第33話『嫌われ政次の一生』放送終了後の感想!
ぎゃー!!!
ぎゃー! からスタートやでっ!今回はほんま!
はぁー。。。。。。
(今度は、はぁー。。かよ。って?)
もう・・・
政次ぅ~。(ToT)
なんて事よっ!なんて事よっ!
もぉ~じゃぁ~もぉ~じゃぁ~!
モジャモジャっ!
近藤のモジャモジャヤローめ!
・・・と、いつになく(?)激しい口調になった事をお許しくだされ。
1ミリもそう思ってない時お使いください。#おんな城主直虎 pic.twitter.com/204WHbY0pH
— an_shida (@an_shida) 2017年8月20日
まずは、今回のスタートからすでにイライラし始める事になったのよ!
い~え~や~す~!
いえやすっ!
ってな感じで、なんで家康はモジャモジャ達の言う通りにしたんよー!
てな事に苛立ちを感じたスタート・・・
しかしなんやねん。
家康の、あのカニバックスタイルは・・・
後ずさりする謝罪の殿様 #おんな城主直虎 pic.twitter.com/gLvsAAdAdn
— k [HN:Melodiana] (@kstream2) 2017年8月20日
いや、エビバックスタイルか・・・
ん?エビならバックではなく、通常か・・・
とまぁ、その辺はどーでもえーねんけど。
しっかりせぇよ!
と思ったまでよ。
まぁ、あの感じの家康を演じるのは、阿部サダヲさんがよく似合ってるかもしれんね。
んで、直之は最後は政次が井伊側の人間だった事を理解したのかな?
直虎が牢に入れられた。って聞いた時『但馬は?』って言うてたから、ギリギリまで政次を憎んでたのかな?
でも直之って、直虎の事は本当に慕っているんやなぁって思った。
最初は『おなごに何が出来る!』なんて言うてたけどね。
それと、政次が磔(はりつけ)にされる前に、なつにひざ枕してもらってたなぁ。
嬉しそうななつ。
貯まっていた恋愛ポイント全開放。#おんな城主直虎 pic.twitter.com/xv8j5cIR6i
— an_shida (@an_shida) 2017年8月20日
すごく良い雰囲気で素敵だったなぁ・・・
・・・・って、モジャモジャめー!!
・・・と、時折、怒りがこみ上げるのをお許しくだされ。。。
龍雲丸も、政次を説得したんやけどなぁ。
でも、龍雲丸もカッコ良かった。
説得してる時の2人の会話に涙出たわ。(ToT)
『井伊に嫌われ、井伊の仇となる。私は恐らくこの為に生まれてきたのだ。』
って・・・・
なんつーなんつー悲しい・・・
モジャモジャモジャめー!!!(増えたっ)
で、その事を龍雲丸が直虎に伝えた時。。。
『井伊は、あんたなんだよ!』
初めて知る、政次の本懐。#おんな城主直虎 pic.twitter.com/FETypBtqso
— 山百合 (@1120Tom) 2017年8月20日
くーっ。。。
これにもグッときたねぇ。
うー・・・モジャモジャ野郎めー!!
しかし、今回は最後が凄すぎた!!
こんな最後・・・
悲しすぎるぅ~!!!(ToT)
「地獄へおちろ、小野但馬」という直虎のセリフに、「よく言った」とでも言いたそうなこの賞賛に満ちた顔をする政次 #おんな城主直虎 pic.twitter.com/35VNd6rN43
— あおい (@Choco_aoi_tig) 2017年8月20日
直虎は、政次だけを地獄に落とす事はしない。と、思ったのか・・・
自分も共に地獄行きを決意して、最後の大芝居か・・・
はぁ・・・なんだか凄すぎる~。
こんな最後だったとは・・・スゲーNHK!
『地獄へ落ちろ小野但馬!』元僧が自身の家老を殺める事は最大のパフォーマンスだった。予想を超えた策に思わず政次も笑いがこみ上げてきたのではないでしょうか。鬼と恐れられ、獲れるときに獲ると言った近藤を喪失されたことでしょう。二人の信頼関係に涙が止まりません😭🙏#おんな城主直虎 pic.twitter.com/jvgHFvv2hd
— やんやん@高橋一生氏専用垢 (@yan12010613) 2017年8月20日
しかし、次週から政次おらん・・・・
視聴者の抜け殻姿が目に浮かぶ。
春日信達の磔は平気で見ることはできても、政次の壮絶な磔を見て、週明けの月曜をうつ状態で迎えざるを得ない我ら政次クラスタの現在の図。 #真田丸 #おんな城主直虎 pic.twitter.com/eQcdN64io8
— sakaikazunori (@sakaikazunori) 2017年8月20日
ま、間違いなくこれだな。。。。
【おんな城主直虎】 34話あらすじ(ネタバレ)と感想!『隠し港の龍雲丸』